アメリカのお金にまつわる話


アメリカで日常流通している紙幣は1ドル、5ドル、10ドル、20ドルで、これ以上の高額紙幣(50ドルと100ドル)も存在してはいますが、まだお目に掛かったことがありません。ATMで50ドル引き出しても20ドル札2枚と10ドル札1枚で出てきます。あと、2ドル札というのもあるようですが、まだ1度しか見たことがないです。5ドル以上の札はまともですが、1ドル札は信じられないほどぼろぼろにくたびれているものが平気で出回っています。日本とは違ってすべて同じ大きさで、デザインも色もほとんど同じなので、慣れるまで時間がかかりました。四隅に書いてある数字をとっさに見るのが見分け方のポイントです。

あと、アメリカではそれぞれの地区連銀が通貨を発行する権限を持っていて、紙幣の肖像の左側に書いてあるアルファベットと、その周りに書いてある文字、そして四隅に書いてある数字から、その紙幣がどこで発行されたのかがわかります(例えば、フィラデルフィア連銀発行の紙幣は肖像の左の「C」の周りに「BANK OF PHILADELPHIA」と書いてあり、さらに4か所に「3」という数字が書いてある)。

コインは1セント、5セント、10セント、25セントの4種類で、それぞれpenny、nickel、dime、quarterと呼ばれます。5セントよりも10セントの方が小さくて、初めは戸惑いました。1セントだけは赤茶色の青銅貨なので見分けをつけるのは簡単です。カナダのコインは1セントから25セントまでアメリカのものと色・大きさがそっくりで、ミシガンはカナダに近いためか、たまにおつりに混じっていたりします。25セントコインは1999年から3ヶ月毎に1種類ずつ、各州のデザインをあしらったものを合衆国に加盟した順番に発行するようになりました。50州全部終わるのは2008年だそうです。

滅多に見ることはないですが、1ドル硬貨というのもあります。1979年7月に、経費節減(1ドル札は流通の回転が激しいので、それだけ寿命が短いため)の目的で発行されたもので、肖像にSusan B. Anthonyを使っていることからAnthony Dollarと呼ばれています。これは郵便局の切手の自動販売機でおつりとして出てくることがありますが、普通の店でおつりとしてもらったことはありません。この1ドル硬貨は不評だったため、また紙幣に戻ったそうです。また、2000年から、黄銅やニッケルの合金で作った金色の1ドルコイン(色にちなんでGolden Dollarと呼ばれる)が登場しましたが、まだ日常的に見かけるほど通用していません。

店のレジにはたいてい「Leave Pennies Here」などと書かれた灰皿くらいの入れ物が置いてあり、財布にペニーがじゃらじゃらするのがいやな人はおつりのペニーを置いていき、また支払いのときにペニーがない人はそこから取って払ってもいいことになっています。

支払いのときに気をつけないといけないのはクォーター(25セント硬貨)の存在です。例えば6ドル66セントを払うときにピッタリ払える小銭がない場合、日本的な感覚でいくと10ドル札1枚(あるいは5ドル1枚プラス1ドル2枚)と6セント(5セント1枚+1セント1枚)、というように払いますが、おつりの40セントは25セント1枚+10セント1枚+5セント1枚になります。つまり、5セントが再び戻ってきてしまい、ちょっとカッコ悪いです。このときは小銭は1セントだけ渡す方がスマートです。そうすればおつりは25セント1枚+10セント1枚になります。

アメリカはチップの習慣がありますが、日常生活でチップを払う場面はあまりありません。今までに払ったのはタクシー、ウエイター・ウエイトレスのいるレストラン(あまり行かない)、床屋だけです。旅行者のほうがチップを払う機会が多そうです。

アメリカは小切手なしでは生活できません。電話代や授業料などは請求書の片割れと一緒に小切手で郵送します。小切手を使うには銀行にchecking accountという口座を開く必要があります。口座を開くには、税金の関係で「social security number」というのが必要なので、アメリカに来たらまず「social security office」という役所に行ってsocial security numberの申請をしなければいけません。(ただし利息のつかないchecking accountだけを開く場合はSSNがなくてもいいそうです)

日本でクレジットカードを持っていなかった人はアメリカで作ろうと思っても「credit history」がないので、すぐには作れません。しかしアメリカの銀行はたいていdebit cardというのを発行していて、これなら学生やアメリカに来たばかりの人でも簡単に作れます。基本的にはVISAとかMasterのようなクレジットカードと提携していて、クレジットカードの使えるところならどこでも使えます。クレジットカードと違うところは、クレジットカードの場合はたいてい1か月に1度、請求が来ますが、debit cardの場合は使ったらすぐに口座からお金が引き落とされることです。つまり、credit(信用)ではなく、debit(引き落とし)だからdebit cardと呼ばれるわけです。


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